2015年2月8日日曜日

目を閉じることで見えてくるもの(15.02.08)



 人の姿勢を評価する仕事のクセが抜けず、電車で目の前に座っている人や前を歩いている人の姿勢や動作を観察することがよくあります。まさに人のカラダは千差万別、興味はつきません。
 ところで、このような動作の特徴は、当然目で捉えるものですが、実は対象者を目視しないで行うこともできます。さて、どのような方法で行うのか想像がつきますか?
 それは音を聴き分けるという方法です。例えば、自分の後ろを歩く人の靴音に耳を傾けてみます。すると、左右の靴音の大きさの違いに気づくことがあります。骨盤が左右どちらかに傾いていて一方の足(フット)がもう一方の足より床から高く浮いていて着地音が大きくなっているのかもしれません。

 また、足音のリズムの違いから左右の歩幅の違いを想像することもできます。すり足も当然音でわかります。その音からは腰が丸くなった(骨盤後傾)姿勢が想像されます。

 目視情報だけを頼りにしていると、気がつかないことかもしれませんが、目を閉じることで見えてくることも少なくありません。人間は本来精緻な五感を持っています。目もその一つですが、そこに頼りすぎていると他のセンサーの感度が鈍くなってしまうのかもしれません。