2010年2月28日日曜日

メディカル・アクアフィットネス(10.02.28)

 2月13日・14日、(社)日本スイミングクラブ協会認定メディカルアクアフィットネスインストラクター資格取得講習会の講義(2H)と実技(3H)の講師を担当しました。
 テーマは、“ 転倒・寝たきり予防 ”

   

 講義では、転倒しやすい身体的要因と予防・改善の考え方を示し、実技では、姿勢・ダイナミックアライメントのチェック、歩行動作改善のための水中PNF、膝痛者への水中アプローチなどを紹介させていただきました。

 今回は、参加者の中に、病院で高齢者からアスリートまでのリハを担当されている理学療法士のEさんがいらしたので、急遽アシスタントをお願いし、病院で日常的に実施している姿勢や関節可動域チェックのデモをお願いしました。Eさん、ありがとうございました。

 ところで、聖路加国際病院理事長で、98歳の現役医師として有名な日野原重明さんが、転ぶ練習をしていると聞いたことがあります。転倒予防に努めることで転倒のリスクは減少しますが、絶対に転ばないという保証はありません。
 そこで、万が一、転んだとしても寝たきりにつながる可能性の高い股関節骨折(大腿骨頸部骨折)などに至らないような“安全な転び方”を練習するという考え方につながるのでしょう。まさに、逆転の発想ですね。

2010年2月2日火曜日

原因不明の腰痛が85%(10.02.02)

 日本人の8割が腰痛経験者といわれますが、原因不明の腰痛が85%を占めるそうです。「腰痛は、画像や問診から病名がつけられるが、実は画像と原因が一致する例は少ない。したがって、漠然と腰痛症と診断されることも多い。原因が特定できる腰痛は15%未満と欧州の診療ガイドラインは明記している。腰痛はありふれた症状ながら実はよくわかっていない(2005年 日本腰痛学会・菊地臣一)」

 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離症・すべり症、変形性脊椎症など病名のつけられる腰痛が15%で、その他の85%は原因不明ということです。腰痛で病院へ通っているが、快方へ向かわず、他の方法を模索する人も多く、受け入れ先としてさまざまな民間療法が存在しています。


デスクワーク  腰痛に限りませんが、運動器に痛みや違和感を抱える人は、特有の姿勢や動作のアンバランスを示していることが多いようです。このようなアンバランスをノーマルな状態に回復させるようなアプローチをして、姿勢や動作回復を導ければ、結果として痛みや違和感が消失あるいは緩和することも少なくありません。
 運動器に痛みを抱える成人の割合は4割を超えます(厚生労働省研究班)。整形外科的診断で異常がなく運動適応のケースが多いとすれば、運動指導者が活躍できる場は、ますます広がってきます。