2008年12月14日日曜日

アクティブレスト(08.12.14)


 水泳は、よく有酸素運動の代表的なスポーツとしてあげられます。ランニング、自転車、と合わせてエアロビクス三大運動と称されていた時代がありました。しかし有酸素運動として陸上のウォーキングやジョギングのようにロングスイムを楽しめる人は中級者あるいは上級者に限定されます。
 つまりスキルを獲得するためのプロセスを経て有酸素運動としての水泳が可能になるということです。当然、初級クラスのような技術習得の過程では、水泳は無酸素運動の要素が強いといえます。

 25mをやっとの思いで泳ぎ終わったらハァハァと激しい息づかいの中で、コーチの説明を聞きながら、少し休んでは繰り返すというようなレッスン風景を目にすることがあります。
水中歩行 このような練習法に対して、例えば25m泳ぎ終わった後に完全休息することを避けて、泳いだ直後は25mをを歩きながら(水中ウォーキングで)スタート地点へ戻るようなレッスン形式にすれば、歩行中の筋ポンプの働きで呼吸循環器系への負担が軽減され、より効率的に疲労が回復することになります。
 このような疲労回復法をアクティブレスト(積極的休息)といいます。スイム後の歩行中にペースクロックを見ながら頚動脈に指を触れて心拍数を計ったり、運動時に感じる「つらさ」のレベルを指標にして、無理のない適切な運動強度をキープすることができるようになれば、より安全で効果的なプログラムへと発展していくのではないでしょうか。